使用公差または検定公差を求める問題は定番の頻出問題です。
毎回同じパターンなので、一度解き方を覚えてしまえば、必ず得点源になります。
平成30年(3月)実施、計質の過去問
問22計量法上の特定計量器であって、ひょう量3kg、精度等級3級の非自動はかりの使用公差を示すものはどれか、次の中から一つ選べ。
ただし、この非自動はかりの目量は、0kgから1.5kgまでは1g、1.5kgを超え3kgまでが2gである。
ポイント
- 精度等級が3級であるか?→3級なら下記の表を利用
- 求めるのは使用公差か検定公差か?→使用公差なら検定公差を2倍するだけ
解き方
過去問では「検定公差」を問う問題も、「使用公差」を問う問題もあります。ここの違いは理解してないと混乱します。
またこれまでの過去問を見てみると、ほぼ「精度等級3級」が出ています。
なのでまず、この下の表を覚えておきましょう。
使用公差は検定公差の2倍
覚えにくい時は、赤字の0.5e、1e、1.5eと
500、2000、10000だけでも覚えておけば何とかなります。
試験のときは、まず問題用紙にこの表を書き出しましょう。
問題文に目量が「0kgから1.5kgまでは1g」とあるので、
500以下、すなわち500×1g=0.5kg以下で、
検定公差の絶対値が0.5×1g=0.5gであり、
使用公差は0.5g×2=1g。
また、
2000以下、すなわち2000×1g=2kg以下で、
検定公差の絶対値が1gであり、
使用公差は1g×2=2g。
(ただし1.5kgまで。なので10000以下の場合は省略)
次に、
目量が「1.5kgを超え3kgまでが2g」とあるので、
500以下、すなわち500×2g=1kg以下の場合...、
(1.5kgを超えとあるので、ここは省略。)
また、
2000以下、すなわち2000×2g=4kg以下で、
検定公差の絶対値が1×2g=2gであり、
使用公差は2g×2=4g。
(ただし3kgまで。10000以下の場合は省略)
以上をまとめると、使用公差は、
0~0.5kgで、1g
0.5kg~1.5kgで、2g
1.5kg~3kgで、4g
となります。
実際の試験問題は、これに一致するグラフを選択する形式となっていました。
もし、精度等級が3級でない問題が出たら
検定公差の0.5e、1e、1.5eはそのままです。
また使用公差も「検定公差の2倍」のままです。
変わるのは、表の500、2000、10000の値です。
3級から2級で10倍、2級から1級で10倍。(0が1個ずつ増えるだけ)
逆に3級から4級で0.1倍(0が1個減るだけ)
3級の表を覚えておいて、
1,2、4級は問題にでくわしたときに、ささっと導きましょう。