平成30年(2018年)12月実施 問21~25
問21 計量士に関する次の記述の中から、正しいものを一つ選べ。
- 計量士国家試験に合格した者は、自動的に計量士の名称を用いることができる。
- 経済産業大臣は計量士の登録をしたときであっても、必ずしも計量士登録証を交付する必要はない。
- 計量士は、計量士登録証を汚し、損じ、又は失ったときは、経済産業省令で定めるところにより、その住所又は勤務地を管轄する都道府県知事を経由して、経済産業大臣に申請し、計量士登録証の再交付を受けることができる。
- 計量士登録簿は、経済産業省及び都道府県に備える。
- 計量士登録証の再交付を受けた者は、失った計量士登録証を発見したときは、遅滞なく、その発見した計量士登録証を経済産業大臣に直接返納しなければならない。
正解は3。
1→計量法第122条の「登録」が必要。
2→計量法施行令第34条
経済産業大臣は、計量士の登録をしたときは、申請者に計量士登録証を交付するものとする。
3→計量法施行令第36条
計量士は、計量士登録証を汚し、損じ、又は失ったときは、経済産業省令で定めるところにより、その住所又は勤務地を管轄する都道府県知事を経由して、経済産業大臣に申請し、計量士登録証の再交付を受けることができる。
4→計量法施行令第33条
計量士登録簿は、経済産業省に備える。
5→計量法施行令第37条
計量士登録証の交付を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、遅滞なく、その住所又は勤務地を管轄する都道府県知事を経由して、当該計量士登録証(第二号の場合にあっては、発見し、又は回復した計量士登録証)を経済産業大臣に返納しなければならない。
一 登録が取り消されたとき。
二 計量士登録証の再交付を受けた場合において、失った計量士登録証を発見し、又は回復したとき。
問22 適正計量管理事業所に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。
- 適正計量管理事業所の指定を受けた者がその指定に係る事業所において使用 する特定計量器は、都道府県知事又は特定市町村の長が行う定期検査を受ける ことを要しない。
- 適正計量管理事業所の指定を受けた者は、経済産業省令で定めるところにより、帳簿を備え、当該適正計量管理事業所において使用する特定計量器につい て計量士が行った検査の結果を記載し、これを保存しなければならない。
- 適正計量管理事業所の指定の基準の一つとして、特定計量器の種類に応じて経済産業省令で定める計量士が、当該事業所で使用する特定計量器について、経済産業省令で定めるところにより、検査を定期的に行うものであること、がある。
- 経済産業大臣は、適正計量管理事業所の指定を受けた者が計量法第128条に 規定する指定の基準に適合しなくなったと認めるときは、その者に対し、これらの規定に適合するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
- 適正計量管理事業所の指定を受けるための申請書に記載することが必要な事項の一つとして、品質管理の方法に関する事項(経済産業省令で定めるものに限る。)、がある。
正解は5が誤り。「品質管理の方法」ではなく「計量管理の方法」。
計量法第127条
経済産業大臣は、特定計量器を使用する事業所であって、適正な計量管理を行うものについて、適正計量管理事業所の指定を行う。
2 前項の指定を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を当該特定計量器を使用する事業所の所在地を管轄する都道府県知事(その所在地が特定市町村の区域にある場合にあっては、特定市町村の長)を経由して、経済産業大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 事業所の名称及び所在地
三 使用する特定計量器の名称、性能及び数
四 使用する特定計量器の検査を行う計量士の氏名、登録番号及び計量士の区分
五 計量管理の方法に関する事項(経済産業省令で定めるものに限る。)
問23 計量法第134条第1項に規定する特定標準器等に関する次の記述の( ア )~( ウ )に入る語句の組合せとして、正しいものを一つ選べ。
第134条 ( ア )は、計量器の標準となる特定の物象の状態の量を現示する計量器又はこれを現示する標準物質を( イ )するための器具、機械若しくは装置を( ウ )するものとする。
( ア ) ( イ ) ( ウ )
- 経済産業大臣 計量 指定
- 経済産業大臣 計量 校正
- 経済産業大臣 製造 指定
- 指定校正機関 計量 校正
- 指定校正機関 製造 指定
正解は3。
計量法第134条
経済産業大臣は、計量器の標準となる特定の物象の状態の量を現示する計量器又はこれを現示する標準物質を製造するための器具、機械若しくは装置を指定するものとする。
問24 経済産業大臣が計量器の校正等の事業を行う者を登録するにあたり、当該登録の申請が適合すべき要件として計量法第143条第2項に二つの要件が規定されているが、次のア~オのうち、その要件として正しいものの組合せを一つ選べ。
ア 特定標準器による校正等をされた計量器若しくは標準物質又はこれらの計量器若しくは標準物質に連鎖して段階的に計量器の校正等をされた計量器若しく は標準物質を用いて計量器の校正等を行うものであること。
イ 国際標準化機構が定めた品質マネジメントシステムに関する基準に適合するものであること。
ウ国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた校正を行う機関に関する基準に適合するものであること。
エ 計量器の校正等に使用する特定標準器その他の器具、機械又は装置が経済産業省令で定める基準に適合するものであること。
オ 計量器の校正等が不公正になるおそれがないものとして、経済産業省令で定める基準に適合するものであること。
- ア、ウ
- ア、エ
- イ、エ
- イ、オ
- ウ、オ
正解は1。
計量法第143条第2項
経済産業大臣は、前項の登録の申請が次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。
一 特定標準器による校正等をされた計量器若しくは標準物質又はこれらの計量器若しくは標準物質に連鎖して段階的に計量器の校正等をされた計量器若しくは標準物質を用いて計量器の校正等を行うものであること。
二 国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた校正を行う機関に関する基準に適合するものであること。
問25 計量法の雑則及び罰則に関する次の記述の中から、正しいものを一つ選べ。
- 計量法第148条第1項に基づく立入検査において、届出製造事業者は立入検査をする職員が行う同項に基づく計量器の検査を拒んだとしても、罰則の適用を受けることはない。
- 都道府県知事は、計量法の施行に必要な限度において、指定検定機関に対し、その業務又は経理の状況に関し報告させることができる。
- 計量士でない者が、計量士の名称を用いても、罰則の適用を受けることはない。
- 都道府県知事は、指定定期検査機関から検査業務の休廃止の届出があったときは、その旨を公示しなければならない。
- 計量法第148条に基づく立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、要請があった場合に限り、関係者に提示する必要がある。
正解は4。
計量法第32条
指定定期検査機関は、検査業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、経済産業省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を都道府県知事又は特定市町村の長に届け出なければならない。
計量法第159条第2項
都道府県知事は、次の場合には、その旨を公示しなければならない。
二 第三十二条の届出があったとき。
1→二十万円以下の罰金。
計量法第148条
経済産業大臣又は都道府県知事若しくは特定市町村の長は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、届出製造事業者、届出修理事業者、計量器の販売の事業を行う者、指定製造者、特殊容器輸入者、輸入事業者、計量士、登録事業者又は取引若しくは証明における計量をする者の工場、事業場、営業所、事務所、事業所又は倉庫に立ち入り、計量器、計量器の検査のための器具、機械若しくは装置、特殊容器、特定物象量が表記された特定商品、帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
計量法第175条
次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
三 第百四十八条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者
2→知事ではなく大臣。
計量法第147条第二項
経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、指定検定機関、特定計量証明認定機関又は指定校正機関に対し、その業務又は経理の状況に関し報告させることができる。
3→五十万円以下の罰金
計量法第124条
計量士でない者は、計量士の名称を用いてはならない。
計量法第173条
次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第八条第一項若しくは第二項、第九条第一項、第十八条、第十九条第一項若しくは第二項、第四十九条第二項、第六十三条第二項、第八十五条又は第百二十四条の規定に違反した者
5→「要請があった場合に限り、」の記載はない
計量法第148条第4項
前三項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
計量関係法規(法規)の過去問
平成30年(2018年)12月実施